民間先行 現場登録進む/キャリアアップシステム/直轄モデル工事テコに普及促進

2019/10/1010:58配信

 ことし4月の建設キャリアアップシステムの本格稼働から半年が経過した。8月末で技能者登録が10万人を突破し、事業者の登録数も2万件を超えるなど堅調に推移しているものの、全体数から見れば、普及は道半ばだ。さらなる普及に向け、国土交通省はモデル工事による効果検証や特別講習によるカード取得促進など新たな施策に着手する。
 運営主体である建設業振興基金が公表した9月30日現在の登録件数は技能者が11万6290件、事業者が2万2516件。登録した技能者のうち、レベル4に相当するゴールドカード保有者は1万2742件。技能者全体の登録割合と比べると、レベル4の登録基幹技能者のカード取得は一定程度進んでいることが分かる。

建設キャリアアップシステム

技能者の登録数の推移

 8日には建設キャリアアップシステムと連携し、技能者の能力を客観的に評価する「能力評価基準」が鉄筋、型枠、機械土工の3職種で初認定された。ゴールドカードの取得が先行していることを考えれば、能力評価の開始を契機にレベル2-3に当たる職長・中堅クラスの技能者の申請の増加が予想される。
 さらに、今秋に開催する職長・中堅クラスの技能者を対象に実施する特別講習の受講者はレベル判定の手数料が免除される予定だ。基準策定と特別講習の相乗効果により、職長・中堅クラスの技能者の取得に弾みが付く。
 全国の登録現場数は9月30日時点で7917件。内訳を見ていくと、民間工事が5257件で全体の3分の2を占める。建築工事の現場に限らず、空調や電気工事といった設備工事の現場登録も進んでいる。公共工事は国が953件、都道府県が555件、市区町村が564件、その他が588件の計2660件となっている。
 公共工事においても現場登録を進めるべく、国土交通省は直轄工事において建設キャリアアップシステムの効果検証を行うためのモデル工事の実施に取り組む方針を示している。モデル工事での検証結果をてこに、国工事はもちろん、国などの動向を見極めている自治体工事での普及展開を進める狙いだ。
 さらに、改正公共工事品質確保促進法(品確法)の「基本方針」と、改正入札契約適正化促進法(入契法)に基づく「入札契約適正化指針」の改正内容にも建設キャリアアップシステムの活用に関する内容が盛り込まれ、受発注者双方の利活用推進を求める。

最終更新:2019/10/1011:20

株式会社日刊建設通信新聞社

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