経審・審査基準見直し/技術者技能者能力向上を評価/キャリアアップ、改正業法に対応/2020年度から段階適用/国交省

2019/09/1710:43配信

 国土交通省は、経営事項審査の審査基準を見直す。8月29日に開いた同省と建設業4団体との意見交換で、建設キャリアアップシステムの普及・定着の新方策として石井啓一前国交相が表明した「経営事項審査などの評価方法の見直し」や改正建設業法で新たに規定された「建設業従事者に対する知識・技術・技能向上の努力義務」に対応し、従業員の取り組みを促進する企業を評価する。建設業経理の項目も見直し、講習受講など能力研さんに努めている者を評価するよう改める。13日に開いた中央建設業審議会の総会で改正案を示し、内容を審議した。

経営事項審査の審査基準改正の主なポイント

経営事項審査の審査基準改正の主なポイント

 経営事項審査の審査項目のうち、今回 主な改正または新設の対象となるのは、「技術職員数(Z1)」と、「知識および技術または技能の向上に関する取組の状況(W10)」「建設業経理の状況(W5)」。
 技術職員数(Z1)は現在、登録基幹技能者に3点、技能士1級に2点が付与されている。改正案では、2020年度から建設キャリアアップシステムを活用した4段階の建設技能者の能力評価制度が原則化されることを受け、登録基幹技能者と同等と評価される「レベル4」の建設技能者には3点、技能士1級と同等と評価される「レベル3」の建設技能者には2点の評価を付与する。20年4月から施行する。
 知識および技術または技能の向上に関する取組の状況(W10)は新設する評価項目で、技術者・技能者の能力向上を積極的に後押しする企業に対して加点する。
 具体的な内容をみると、技術者についてはCPD(継続能力開発)の取得状況を 評価する。所属する技術者が 1年間で取得した CPD単位総数を、所属技術者の総数で除した数値に応じて、5段階で配点する。
 技能者については、基準日前3年間において能力評価基準でレベルアップした技能者の数を、所属技能者の総数で除した割合に応じて、3段階で配点する。レベル4技能者は所属技能者の総数からは除く。
 個々の企業で技術者と技能者の割合はさまざまであり、公平性の観点から最大で10点を上限として、技術者・技能者の比率に応じて、それぞれの取組状況を合算して算定する。周知期間などを考慮し、21年4月から施行する。
 建設業経理の状況(W5)は、現行では公認会計士、税理士や建設業経理士の資格保有者、試験合格者の人数に応じて評点を与えている。改正案では、企業会計基準などが頻繁に大きく変更されていることから、最新の情報・知識の習得が不可欠と判断。資格取得、試験合格だけでは評価せず、講習などを受講して登録を受けている公認会計士、税理士、建設業経理士の数を評価要件とする。
 こちらも周知期間を考慮し、21年4月から施行する。

最終更新:2019/09/1711:06

株式会社日刊建設通信新聞社

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